2018年1月 草津白根山 火山活動モニタリング

2018年1月23日(火)午前9時59分に草津白根山の鏡池付近において、噴火が観測され、気象庁では同日11時50分に噴火警戒レベルを「3:入山規制」に引き上げました。
パスコは、噴火状況の的確な把握と今後の対策・対応を検討される関係各団体への情報提供の観点から、緊急撮影を実施いたしました。

3次元モデリング動画

噴火翌日の1月24日に合成開口レーダー(SAR)衛星で観測した衛星画像(左)と、1月28日に撮影した航空写真から作成した3次元データ(右)を、3次元地形上(※3)に重ねて表示したものです。

2018年1月28日撮影 航空写真(固定翼による斜め撮影)

パスコは航空機による草津白根山の撮影を実施いたしました。(※2)
右図は2018年1月26日に公開した草津白根山周辺の衛星画像と、1月28日に撮影した航空写真です。
鏡池北の火口跡北縁に明らかな地形の変化が確認できます。

 

東京大学地震研究所発表の鏡池内の火口列について、当社撮影の航空写真(斜め撮影)でその位置を確認しました。

東京大学地震研究所の発表はこちら

今回の撮影画像と過去撮影された衛星画像との比較(合成開口レーダー(SAR)衛星「TerraSAR-X」)

パスコは1月24日に高分解能SAR衛星TerraSAR-Xによる草津白根山の撮影を実施いたしました。(※1)

撮影諸元

(今回の撮影)
撮影日時:2018年1月24日17:32(JST)
撮影軌道: Ascending(北行軌道)
撮影モード:高分解能SpotLight
入射角:31.8度
プロダクト:GEC
(比較の撮影)
撮影日時:2016年1月29日17:37(JST)
撮影軌道: Ascending(北行軌道)
撮影モード:高分解能SpotLight
入射角:31.6度
プロダクト:GEC

 

2016年1月29日17:37

2018年1月24日17:32

 

パスコの分析結果

2016年1月29日(噴火2年前)に撮影した画像と、噴火翌日の画像の比較から、鏡池北の火口跡北縁に明らかな地形の変化を確認しました(右図の円内)。
大円内には、東西約200m・南北約50mの範囲に複数の噴火口と思われる地形変化が確認でき、小円内にも地形変化が確認できます。

※ 上記の結果は衛星画像による分析であり、現地で確認検証したものではありません。
※ ここに掲載の図は正斜投影前の画像です。(スケールは参考値)

情報掲載履歴

第一回掲載日:2018年1月26日(金)
第二回掲載日:2018年1月30日(火)
第三回掲載日:2018年1月31日(水)
第四回掲載日:2018年2月1日(木)

 ※1 <TerraSAR-X:© 2018 DLR,Distribution Airbus DS / Infoterra GmbH, Sub-Distribution [PASCO]>
 ※2 <固定翼撮影 株式会社パスコ・国際航業株式会社>
 ※3 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承諾を得て、同院発行の電子地形図25000及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平28情使、第1102号)
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