2025年2月 岩手県山林火災
このたびの災害により亡くなられた方々、ならびに、ご遺族の方々にお悔やみを申し上げます。また、被災された皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。
日本列島周辺は西高東低の冬型の気圧配置が長く続き、東北地方の太平洋側では強風と空気が乾燥した状態が継続しています。岩手県大船渡市三陸町では、2月19日に山林火災が発生し25日に鎮圧しましたが、26日に大船渡市赤崎町から山林火災が発生し、建物焼失を含み広い範囲に延焼が拡大しています。
最新情報 |
INDEX |
中分解能衛星「SPOT」観測結果
パスコは概況把握を目的に、中分解能衛星SPOT による観測を実施しました。(※2)
地球観測衛星では人が視認できない波長帯域のセンサーで被覆の観測ができます。
SPOT衛星ではRGBに加えて近赤外(NIR)の波長帯でも観測が可能で、植生のある箇所が赤く見える波長帯の画像を用いて表示させています(フォールスカラー:近赤外/赤/緑)。
【解説】
画像の右側はトゥルーカラー(赤/緑/青)、左側はフォールスカラー(近赤外/赤/緑)で表示しています。※左側の南沿岸は一部トゥルーカラー
なお、左側の画像における植生の活性が低く見える部分には、焼失以外に伐採等の森林変化箇所を含んでいる可能性もあります。パスコでは毎年、SPOT衛星で全国の撮影結果を製品化(パスコ・サテライト・イメージ製品:PSI)しており、右側に焼失前の2023年の同一地域の画像を表示しています。
このように2時期等での変化抽出の要因区別のためにも継続したアーカイブの蓄積は重要となっています。
地球観測衛星
高分解能光学衛星「Pléiades」観測結果
パスコは概況把握を目的に、高分解能光学衛星Pléiadesによる観測を実施しました。(※1)
地球観測衛星では人が視認できない波長帯域のセンサーで被覆の観測ができます。
Pléiades衛星ではRGBに加えて近赤外(NIR)の波長帯でも観測が可能で、植生のある箇所が赤く見える波長帯の画像を用いて表示させています(フォールスカラー:近赤外/赤/緑)。
【解説】
画像中央に植生の活性が低く褐色になっている箇所があり、この部分が森林火災による焼失箇所と思われます。また、場所によっては雲の影により暗く写っている箇所(画像中央より左側)も確認できますが、その背景には薄く植生の赤色が視認できるため、この様な箇所は焼失していないと思われます。
大船渡市(全体図) 観測日時:2025年2月27日 11時24分 |
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大船渡市(拡大図) 近赤外画像 観測日時:2025年2月27日 11時24分 |
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情報掲載履歴
第1回掲載:2025年3月3日(月)15:00 SPOT衛星、Pléiades衛星の観測成果を掲載
被災された皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。
弊社では災害状況の的確な把握と被災地の復旧に、空間情報の処理および解析技術と防災コンサルティング技術がお役に立てるよう、より一層努力してまいります。
※ ここに掲載している写真その他の無断転用・複写を禁じます。
※2 SPOT 6:© Airbus DS 2025
※1 Pléiades:© CNES 2025, Distribution Airbus DS
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